遺跡から土器が発掘されたりなど、当時の人々の生活の様子が少しずつわかってきた縄文時代と、それに続く弥生時代。
特に弥生時代には、それまでの生活に変化をもたらす出来事がいくつも起こった時代でした。
そして弥生時代に起こったそれらの出来事には共通点があります。
その共通点とは?
あらわれる身分の差
弥生時代には、人々を取り巻く環境が少しずつかわった時代でした。
縄文時代にはいくつかの集落がムラとして生活していましたが、弥生時代になると、それらのムラ同士がまとまって一つのクニへと変わっていったのです。
ムラからクニになったことでそれまでよりも多くの人々が一緒に暮らすようになった弥生時代。
弥生時代は人口が一気に増えた時代ということもあり、縄文時代の暮らしとは少しずつ様子が変わっていったのです。
そんな変化が起こっていた弥生時代の人々が生活する中で起こった一つの出来事が、身分や貧富の差が出来るようになったこと。
弥生時代のクニの一つ、邪馬台国では身分の差があり、道でのすれ違い方も身分によって違うと、邪馬台国を訪れた人が資料に残しています。
縄文時代にはなかった貧富、そして身分の差が弥生時代になってあらわれたのです。
仕事にもこんな差が?
弥生時代の出来事として人々の間に貧富、身分の差が出来たことがあげられます。
そしてもう一つ、仕事内容にも一つの差があったことがわかっています。
それが、男女による仕事内容の差。
弥生時代の出来事として、男女の仕事内容が区別されるようになったのです。
それがわかるのが弥生時代の遺跡から発見される銅鐸に描かれている絵。
銅鐸には絵が描かれていることがあり、その絵によって弥生時代の人々の信仰や生活がわかることがあります。
そんな銅鐸には人々が狩猟をしていたり、機織りをしていたりする絵が描かれていますが、描かれている人の頭が丸で描かれたり、三角で描かれたりしているのです。
実は、この頭の形の違いは男女の違いを表しているといわれています。
頭の形が丸であれば男性を表し、三角であれば女性を表しているといわれているのです。
そして、頭が丸い形の人々が狩猟を行い、三角の頭の人々が機織りをしている絵が銅鐸に描かれているのです。
つまり、弥生時代には男性がする仕事、そして女性がする仕事が区別されるという出来事がおこった時代だったのです。
こうして弥生時代では仕事内容によって男女を区別するようになっていったという出来事が起こっていたことがわかるのです。
差がつく時代
弥生時代には、貧富の差、そして身分の差があらわれたり、男女によって仕事内容が区別されるという出来事が起こった時代でした。
そして、それらの出来事に共通する事が、それまでなかった差というものが人々の間に出来るようになったこと。
こうして弥生時代になると、人々は平等ではなく、何らかの差を抱えて生活するようになっていったのです。