弥生時代で見つかる馬と牛の痕跡とは

現在、日本では様々な動物を見ることができます。

ペットとして飼われている動物はもちろん、家畜としても多くの動物が飼育されています。

ただ、現在では多くの種類の動物を見かけることができるようになった日本ですが、弥生時代に見かけることができた動物は少なく、限られた動物だけだったようです。

では、いったいどんな動物が弥生時代に見かけることができた動物だったのでしょうか。

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骨はあってもいなかった?

現在までの弥生時代の遺跡の発掘調査から、当時日本に犬や鶏、更に豚がいたこと、そして飼育されていたことがわかっています。

では、現代では一般的な家畜として名が挙がる牛や馬は弥生時代にいたのでしょうか。

その答えは、NOです。

弥生時代には牛や馬はいなかった、そして飼育されていなかったとされています。

ただ、弥生時代の遺跡のいくつかからは、馬の骨が発掘されたことがあります。

弥生時代にはいなかったはずの馬の骨が、弥生時代の遺跡から見つかったのなら、当時馬は弥生時代にいたのでは?

普通に考えればそうなのですが、ここには一つ大きな問題が隠れていました。

それが、発掘調査の方法の違いです。

弥生時代の遺跡は発掘調査が長く続けられ、研究されてきましたが、時代が変わるにしたがって、発掘調査の方法などもより効率的で正確なものに代わっていきました。

逆に言えば、かつての発掘調査の方法やその精度は現在よりも粗のあるものだったといえます。

馬の骨が見つかったのは発掘調査が現在とは違うときのこと。

そのため、違う時代の馬の骨が弥生時代のものとして発掘されたのではないかと考えられているのです。

埴輪で見つかる馬や牛

弥生時代にはいなかった馬や牛ですが、古墳時代になると日本にやってきたようです。

それがわかるのは、古墳時代に馬や牛の埴輪が見つかっているから。

馬の埴輪はもちろん、牛の埴輪も数は少ないものの発掘されているため、当時日本に馬や牛がやってきていたと考えられているのです。

そもそも、馬や牛がどこから日本にやってきたのでしょうか。

どうやら中国から連れてきたのではないかとされています。

また、中国の歴史書である『魏志』倭人伝でも弥生時代には牛は日本にいないという記述があり、それもまた弥生時代に牛や馬は日本に来ていなかったとされる一つの証拠になっているのです。

弥生時代と牛や馬

弥生時代には、『魏志』倭人伝にも書かれているように、牛や馬は日本には来ていませんでした。

ただ、他の動物として鶏や豚、そして犬などが飼育されており、肉を食べるためなどの目的で家畜を飼育していたことは間違いないのです。

その中で弥生時代にはまだいなかった牛や馬ですが、弥生時代が終わり、古墳時代になると埴輪でその姿が確認されるようになるなど、日本にやってきていたことがわかるのです。

そして、それがその後の日本で一般的な家畜として牛や馬が飼われる第一歩だったのです。

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