弥生時代に豚を飼育した遺跡とは

現代で人々に食べられている肉といえば、何を思い浮かべるでしょうか。

沢山の種類があるなかでも、豚、鳥、牛の肉がすぐに思い浮かぶのではないでしょうか。

その肉の中で、弥生時代に豚は食べられていたのか、という一つの論争がありました。

はたして、豚は弥生時代に飼育され、食べられていたのでしょうか。

飼育されていたとしたら、弥生時代のどの遺跡で飼育されていたのでしょうか。

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イノシシ?豚?

弥生時代、人々は獣を狩り、その肉を食べていました。

なかでも、シカやイノシシの骨が多く遺跡から発見されているので、当時よく食べられていた肉は鹿肉、猪肉だったと考えられます。

しかし、そこで一つの疑問が。

果たして弥生時代に豚は飼育され、食べられていたのでしょうか。

猪が家畜化された結果、生まれたのが豚だということはよく知られています。

その豚が弥生時代にはすでに誕生していたかどうかで意見が割れたのです。

弥生時代、すでに野生のイノシシを捕まえ、村の中で飼育していたとは考えられていました。

しかし、それが豚と呼べるほど家畜化されていたのかが問題だったのです。

弥生豚は存在した?

弥生時代、果たしてイノシシは家畜化され、豚と呼べるようになっていたのでしょうか。

その答えは、遺跡から発掘された骨で明らかになりました。

弥生時代の遺跡から発見されたイノシシの骨とされていたものを改めて調べると、その頭蓋骨や下あごに豚の特徴を見て取ることが出来たのです。

そのため、弥生時代には人々はすでに豚を飼育していたといえるのです。

ちなみにイノシシと違って豚は丸い頭と、飼育中に歯槽膿漏にかかる事があり、その痕跡を発掘した歯茎から見て取ることが出来るため、その違いからも豚か、イノシシかを見分けることが出来るのです。

飼育跡のある遺跡とは

弥生時代、豚が飼育され、食べられていたことはわかりました。

そして、豚が飼育されていたとみられる飼育跡のある遺跡も発見されています。

例えば、雀居遺跡からは小さな柱穴で囲まれた円形状の遺構が見つかっていますが、そこが飼育場だったとされています。

更に、豚を飼育していたとされる遺跡はその他にもありますが、なかでも朝日遺跡には小さい個体で150匹近くが飼育されていたとされており、弥生時代には多くの家畜が飼育され、食料とされていたのです。

弥生時代、イノシシは家畜化され、すでに豚が誕生していました。

そのことは当時遺跡から発見された骨から読み取ることが出来ます。

そしてそんな豚を多く飼育し、食料としていたことが遺跡の飼育場とみられる場所を調べることですでに分かっているのです。

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