現在の日本では、人が暮らしていくなかで様々な種類の税金が掛かってきます。
そしてそれは現在では当たり前のこと。
しかし、その税金がいつから日本に登場してきたのかを知る人はあまり多くありません。
実は日本の税金の歴史をさかのぼって調べると、弥生時代に行きつくのです。
弥生時代にあった税金は一体どんなものだったのでしょうか。
弥生時代に税金があった?
現在では当たり前のような存在になっている税金。
その税金が日本ではいつ始まったのかを知るために歴史をさかのぼると、弥生時代の頃までさかのぼることになります。
弥生時代にあった邪馬台国で税金がおさめられていたとされるのが日本の税金の一番初めの記録です。
もともと弥生時代は様々な社会制度が整っていった時代でした。
現代でも国に欠かすことのできない税金も、その一つとして弥生時代にあらわれ、整えられていった時代だったのです。
当時の税金ってどんなもの?
では、弥生時代の邪馬台国にあった税金とは一体どんな内容のものだったのでしょうか。
そもそも、邪馬台国に税金があったとわかったのは、中国の歴史書である魏志『倭人伝』に卑弥呼が治めている邪馬台国では租賦をおさめていたと書かれていたため。
そこに書かれていた祖賦の「祖」は穀物などをおさめる事を意味し、「賦」は労働力を提供することを意味する字。
しかし魏志『倭人伝』では邪馬台国で税金が納められていたという以外の内容は書かれておらず、当時邪馬台国でおさめられていたという税金の具体的な内容はわかってはいません。
こうして日本の税金の歴史は弥生時代の邪馬台国が始まりだったことがわかっていますが、逆に言えばわかっているのはそれだけ。
弥生時代に邪馬台国で税金の制度が始まった当時、具体的にその税金が何にかかっていたのか、そしてどんなものを税金としておさめていたのかまではわかっていないのです。
税金と初穂料は関係あり?なし?
弥生時代の邪馬台国で初めて確認された日本の税金。
その弥生時代の税金が初穂料と関りがあるのでは、と考える説があります。
初穂料というものは神道で儀式のときに神前に捧げる供物であったり、初穂を最初に神前に捧げ、豊作に感謝したりするもののこと。
その初穂料という一見関係なさそうに見えるものが実は税金のルーツに関わってくるという説が現在では唱えられているのです。
日本で弥生時代に始まっていたという税金ですが、いったい弥生時代で具体的にどのようなものに税金がかかり、どんなものを税金として納めていたのかはわかってはいません。
また、神道の初穂料と関わりのあるルーツを持っているのではないかという説があるなど、現代の日本に住む人にとって当たり前の存在となっている税金の歴史には、わかっていないことがまだまだ多いのです。