人の娯楽は数多く、特に現代では数えきれないほどの娯楽が世の中にあふれています。
その娯楽の中でも古い歴史を持っているものの一つが音楽です。
音楽は日本の歴史を振り返ってもかなり古くから人々の生活の中にありました。
実は弥生時代にも人々は音楽を楽しんでいたのです。
では、弥生時代には人々は一体どんな音楽を楽しんでいたのでしょうか。
音楽が必要な時とは
現代では、娯楽として楽しむほかに、暮らしの中のさまざまな場面で音楽と接しています。
では、弥生時代はどんな時に音楽と接していたのでしょうか。
例えば、弥生時代で音楽が必要とされていた時は大きく2つ。
一つが人が亡くなり、埋葬するとき。
もう一つが、田植えや収穫などの時です。
中国の『魏志』倭人伝で弥生時代の倭国の事に触れているところには『歌舞飲食す』と書かれているのです。
そのことからすでに弥生時代に人々は音楽とお酒を知っていたことがわかります。
弥生時代の人々は娯楽としてだけではなく、人々の暮らしの節目に音楽を必要としていたのです。
楽器だって欠かせない?
音楽といえば、人々の歌だけではなく、楽器を奏でることも含みます。
現代では数多くの楽器が使われ、日本に居ながらにして世界の各地の楽器の音色や音楽を楽しむことが出来ます。
実は弥生時代でも楽器は使われていました。
現代のように世界各地とつながっているわけではなかった弥生時代に使われ、奏でられていた楽器には何があるのでしょうか。
広い意味でいうと、弥生時代の遺跡から発見される銅鐸も楽器の一つといえますが、他にもいくつか楽器が見つかっています。
土で出来た笛もあります。
陶いんと呼ばれる土で作られた笛ですが、この笛は弥生時代の前半で姿を消しているともいわれています。
しかし、他にも弥生時代に奏でられていた楽器がありました。
それが現在でもある琴という楽器です。
この琴は弥生時代の遺跡から発掘されています。
例えば福岡県の辻田遺跡から見つかったり、それだけではなく、新潟県の遺跡からも見つかっているのです。
このことから、弥生時代には琴という楽器がいかにいろんな地域で奏でられ、人々がその音楽を楽しんでいたのかを知ることが出来るのです。
そして、弥生時代の琴は近畿地方を中心に分布していったのです。
楽器のその後
弥生時代には、人々は自分たちの歌や舞だけではなく、いくつかの楽器を使って音楽を楽しんでいたことがわかっています。
その中で、琴は現在でも知られ、使われている楽器であり、見たり、音を聞いたりしたことがある人も多い楽器です。
弥生時代の遺跡から発見された琴は、弥生時代を経て、古墳時代以降にも人々の間で伝えられ、発展していった楽器なのです。
様々な場面で音楽に接する現代。
弥生時代であっても人々は様々なところで楽器なども使って音楽に親しんでいたのです。